クマとインディアン

クマとインディアン Vol.4 「冬眠とイニシエーション」

秋がきて冬が始まる前。
クマは巣穴の場所を探し始めます。
秋の食べ物がたくさんあり、他のクマから離れた場所。
人間の生活範囲からも離れた場所。

木や切り株の根元。
木の根が安全な屋根になってくれる。

何日間、ときには何週間をかけ穴を掘る。
床には針葉樹の枝、柔らかい苔、草を敷き詰める。
木の根や木の実をたくさん食べ、脂肪を蓄える。

巣穴の場所が探られないように、来た道を後ずさり、横にそれ、さらに
後ずさり。

そうしてたどり着いた巣穴で深い眠りにつく。

おおよそ半年の間、クマは飲み食いをしない。
なんと排便もしない!
体温は摂氏5℃。

インディアンの通過儀礼(イニシエーション)は、このクマの冬眠と結びつく。

一定期間の隔離。
断食。
象徴的な死と再生。

死んで再び生まれ変わる。

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