1960年代、コア・シャーマニズムの教え手たちがシャーマニズムの技法を現代社会に持ち込みました。
シャーマニズムは何万年も前、人々が狩猟採集の生活をしている時代のものです。
当初この技法は、現代社会になじまないのではないかと思われました。
しかし、結果は驚くべきものでドラマティックなものでした。
シャーマニズムは人類に備わる能力に基づいています。
文化や地域、時代に関わりなく日常の生活に役立つことを、多くの教え手たちが活動を通して証明しました。
教え手は、弁護士・ソーシャルワーカー・会計士・教師・精神療法家・医師・プログラマーなど、現代社会の職業を兼ねている場合があります。
シャーマニズムの世界観は現代社会に生きる私たちにとって、エキゾチックな珍しいものであるかのようですが、決してそうではありません。
特定の土着の文化に根ざしている伝統的な習慣は、多くの人々に効果的でありえます。
現代社会へシャーマニズムの技法を取り入れることに貢献した2人の人がいます。
1人は、マイケル・ハーナー氏。
人類学者である氏は、南米での自身の体験からコア・シャーマニズムを確立し、北米やヨーロッパでワークショップを行ってきました。
ファウンデーション・フォー・シャーマニック・スタディーズというシャーマニズムの研究を行う財団の創立者であり、「シャーマンへの道」の著者です。
もう1人は、カルロス・カスタネダ氏。
氏が自身の体験を基に著した「呪術師と私~ドン・ファンの教え」は、ベストセラーになり、多くの人々に影響を与えました。
こうしてシャーマニズムは1960年代から、自然と切り離された生活や、現代社会の価値観に疑問を感じる人たちの間に広まっていきました。
シャーマニズムのベーシックなプラクティス:
・シャーマン的意識状態への変容
・夢や神話に見られる世界に似た、隠された世界への意識の旅
・動物、エレメント、土地などとのつながりの発展
・歌(チャント)や踊りを用いた儀式
・特定の物と場所の評価
・治癒、叡智、理解への取り組み