コヨーテはアラスカからコスタリカまで生息しています。
広い草原やまばらに樹木が茂ったやぶを好みますが、ほとんどどのような環境にでも適応することができます。
彼らは家族が守られる地下巣に住んでいます。
ほとんどの生き物を食料にし、小さなげっ歯類から鹿やへら鹿まで狩の対象にします。
小さい獲物は単独で、大きい獲物は群れで狩を行います。
長い間人類は、銃、毒、罠を使ってコヨーテを駆逐しようとしてきました。
その結果は、カリフォルニアコンドルのような鳥が毒入りの肉でほとんど絶滅し、賢いコヨーテは今迄以上に繁栄することになりました。
人類の侵略にも関わらず、コヨーテは生き残る方法を見つけました。
ワシやクマやバッファローは生存が危うくなっていますが、コヨーテはそのメディスンを保つ方法を見つけています。
実生活と神話の両方において、コヨーテの話は非常に多く残されています。
ネイティブアメリカンの伝統では、コヨーテはとても賢く、また愚かでもあります。
いたずらをするけれども、その結果文化を残すというように、二面性を持っていると捉えられています。
コヨーテと二本足(人間)がとても似ているので、私たちの賢さと愚かさを見せつける存在でもあります。
コヨーテは私たちがよりよく聖なる道を歩くための鏡となってくれます。
コヨーテは罠を教えてくれ、自分の愚かさを教えてくれます。
コヨーテのメディスンはトリックスターです。
(トリックスターとはネイティブアメリカンの民話研究から命名されたひとつの類型です。後に心理学者のカール・グスタフ・ユングが元型の一つとして取り上げました。秩序を壊し新しい状況をもたらす存在です。)